救急認定資格取得者の業務内容と資格取得要件
救急医療で活躍する医療従事者としては、医師や看護師を思い浮かべる人が多いでしょうが、薬剤師も重要な役割を果たすスペシャリストです。救急医療で求められるスキルを備えている薬剤師を認定する制度もあります。救急認定資格を取得すれば、救急医療の現場で期待される貴重な存在になることができます。
救急認定資格取得者の多岐にわたる業務内容
救急医療の現場においても医薬品の管理などは重要な業務になりますが、一般的な職場とは違って緊迫した状況での業務になるため、相応のスキルが必要になります。そこで求められるのが救急認定資格を取得した人たちです。
単に救急医療の現場での業務を任されるだけでなく、他のスタッフに対する教育や指導の面での活躍も期待されます。扱う傷病も緊急性の高いものはすべて対象になります。
臓器障害や怪我などの外傷、あるいはお酒の飲み過ぎや薬物の過剰投与などによる中毒などが含まれます。それらから起こる合併症などもあり、業務対象になる傷病は多岐にわたります。それらを救急医療の現場で薬学のスペシャリストとして、他の専門家と連携しながら関わっていく重要な仕事が救急認定資格取得者です。
病院だけではない救急認定資格取得者の活躍の場
救急認定資格取得者の職場は、救命救急センターや集中治療室が中心になります。緊急事態に陥っている患者への対応が求められるため、迅速な判断が必要になる緊迫した環境での仕事です。災害時でも、救急認定資格取得者の活躍の場は多く、過去の震災などにおいても多くの資格者が派遣されています。
設備の整った医療施設から被災地に至るまで幅広い活躍が期待される資格で、取得後に知識や経験を存分に発揮できることに大きな魅力があります。
救急認定資格を取得するための要件と取得後の手続き
救急認定資格を取得するためには、先ずは受験資格を得る必要があります。受験資格として定められている要件は、薬剤師資格を取得していることだけでなく、5年以上の実務経験も求められます。更に2年以上救急医療に関わっていることも要件に含まれています。
実務経験は期間だけでなく関わった症例数にも制限があり、一定数を超える症例を報告できることが条件になっています。また指定の講習会を受講していることや、勤務先の責任者による推薦があることなども求められます。
これらの条件を満たせば認定申請を行うことができて、合格すれば認定資格取得者として仕事をすることができるようになります。資格を取得した後は、5年を経過すると更新の手続きが必要で、更新手続きをするためには講習会などを受講していることが条件になっています。